子供たちは夜の住人

アニメ、マンガ、音楽、ゲーム、特撮、原画展、イベント声優を語るブログです。

「※このブログはアフィリエイト広告を使用しています」

タコピーの原罪

タイザン5のマンガ。

 

最初は、正直、タコピーというキャラに

怒りに似た感情を抱いていた。

 

争いのない平和な星のタコピーは

現代の日本のいぢめや家庭環境に無縁すぎて

そうじゃねーよ!!と思う言動や行動ばかりで

イライラしながら読んでいた。

 

この苛立ちは、まだ学生だった頃の私が

感じたものだった。

 

暴力をふるう父に、正しいことを言ったら

殴られた。

それが、無性に許せなくて

私は、冬の夜、裸足で家を飛び出した。

そして、電話ボックスから

当時、つき合ってた彼氏に電話した。

 

親友に、まだ自分の家庭環境を話してなかったし

話す勇気もなかった頃だった。

 

1日だけ泊まらせてほしいと言うと

彼氏の母親が電話を代わった。

別々の部屋でいいから、どうしても家に

帰りたくないことを話したけど

「家族なんだから、話し合えば大丈夫」の

一点張りで、まったく話が通じなかった。

話し合いで通用すれば殴られてない・・・

 

あの時の、何言ってるの???

という感情を、タコピーにぶつけていた私。

 

それでも、無料期間だったので

読んでいた。

 

そして、最終回を迎えた。

私は、読みながらボロ泣きした・・・

 

あんなにキラッていたタコピーが

憎むべき相手ではなく

切なさで、いっぱいになった・・・

 

ああ・・・

買います。

単行本買います。

 

日本の今まで、絶対に描かなかった

現代のひどい家庭環境を題材にするタイザン5の

ファンにもなった。

 

どんなに絶望的な現実を描いても

もう抜け出せないと思うどん底を描いても

タイザン5なりの希望で終わるマンガが

ほんとに大好きになった。

 

ショッキングさを売りにしてる

鬱展開を、ただ描けばいいと思ってる

そーいうマンガ家ではないと

私は感じたから。

 

私が、子供の頃よりも

今の子供たちが、このマンガに共感する声が

あまりにも多かったので

日本の子供たちが、ずっと抱いていた

「孤独」というものが浮き彫りになった。

 

最終回で、ボロ泣きしながら

コメ欄を読みながら

若い子たちの感想に、またボロ泣きした・・・

 

もう、綺麗事だけじゃ誤魔化せないところに

日本の家庭環境は、子供たちの環境は

あるのだと実感した。

 

タコピーが出会うしずかちゃんがいぢめに

遭ってる理由は、母親のせいだし

しずかちゃんをいぢめるまりなちゃんだって

家庭環境と母親のせいで歪んでしまっている。

 

昔、「こどちゃ」のアニメの最終回で

紗奈ちゃんが放ったセリフ

私たち子供はね

いつも大人を気にしながら生きてるんだ。

大人が勝手に作った社会でね。

私たちは子供なりに必死に生きてるの。

だから、しっかりしてよね!!大人!!

 

aoisakana5.hatenablog.com

紗奈ちゃんのセリフを、ずっと忘れちゃいけないと

思いながら大人になった。

 

私が、子供の頃から、ずっとあった

学校と家に居場所がない子供というものが

一部だったのが、今じゃ、もう全体に侵食している。

 

自分のような子供は増やしたくないと

ずっと思って生きてきたのに・・・

 

こんな社会になってしまって

大人として、ごめんと思う・・・

 

現実に、タコピーはいない。

 

この世の中で、これから生きていくのは

しんどいよね・・・

 

でも、タイザン5は

そんな子供たちへエールを送り続けている

マンガ家だと私は思っているので

これからも、タイザン5のマンガは

買い続けようと思っている。

 

それこそ、もう、タイザン5が

エールを送らなくてもいい世界になったら

いいよね。

と、思いながら。

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村 ブログ村に参加しています。もしよろしければクリックお願いします。